生ごみを減らす前に考えたい「発生させない」方法

生ごみを減らす前に考えたい「発生させない」方法
監修:環境保全研究所
食品ロス、ごみ処理、資源循環、気候変動などの環境情報について、公開資料との整合性を確認しています。

生ごみを減らす方法の第一歩は、食べられる食品を捨てないことと、調理段階で無駄を減らすことです。環境省の令和元年度マニュアルでは、買い過ぎ防止、使い切り、食べ切りといった「発生抑制」が先に位置付けられています。この記事では、家庭で見直せる順番を、公的資料に掲載された自治体事例とともに整理します。

最初に発生抑制を考える理由

生ごみ対策は、出たごみをどう処理するかだけでなく、食べられる食品を捨てないことから考える必要があります。

環境省の令和元年度マニュアルでは、食品を捨てないための取組として、買い過ぎ防止、使い切り、食べ切りなどの発生抑制が先に位置付けられています。

つまり、購入前から食事後までの各段階で、食品が余らないようにすることが、生ごみを減らすための出発点になります。

段階 見直すこと 発生抑制との関係
購入前 冷蔵庫を確認し、必要な量を考える 買い過ぎを防ぐ
保存中 ある食材を把握する 使い切りにつなげる
調理時 食べられる部分を捨てない調理方法を考える 調理くずを減らす
食事後 食べられる量を用意する 食べ切りにつなげる

買う前にできること

買い物に出る前は、冷蔵庫や保管している食品を確認し、すでにある食材を把握します。そのうえで必要な量を考えることが、適量購入につながります。

環境省の令和元年度マニュアルには、横浜市(神奈川県)の「冷蔵庫10・30運動」が掲載されています。この取組では、毎月10日と30日に冷蔵庫を確認することを啓発しており、資料掲載のモニター結果では、冷蔵庫をチェックした人は約74%、見つけた食材を使用した人は約68%でした。

これらは、同マニュアルに掲載された横浜市の事例における結果です。

食品売り場で野菜を選ぶ手元

購入前の確認項目

  • 冷蔵庫にある食材を確認する
  • 使い切れていない食品がないかを見る
  • 使う予定のある量を考えて購入する

保存中にできること

保存中は、食品があることを忘れないようにし、次に使う食材を把握することが重要です。購入前の冷蔵庫確認を繰り返すことで、保存している食品を使い切る行動につなげられます。

また、調理くずは調理の仕方によって差が出ることが、自治体の事例で示されています。環境省の令和元年度マニュアルに掲載された越谷市(埼玉県)のエコ・クッキング教室では、班ごとの調理くず量に約3倍の差が確認されました。

この事例は越谷市の教室で確認されたものであり、保存方法そのものの効果を示すものではありません。ただし、保存している食材を把握し、使う段階までつなげることは、使い切りを考えるための前提になります。

食品売り場に並ぶ包装の異なる商品

調理時にできること

調理時は、食べられる部分を捨てないことと、調理くずを必要以上に出さないことを意識します。食材を使う前に、どの部分まで使うかを考えることが、発生抑制の考え方に沿った調理方法です。

環境省の令和元年度マニュアルでは、買い過ぎ防止、使い切り、食べ切りを含む発生抑制が、食べられる食品を捨てないための取組として位置付けられています。調理も、その流れの一部として考えられます。

越谷市(埼玉県)のエコ・クッキング教室で班ごとの調理くず量に約3倍の差があったことは、同じ教室内でも調理段階の違いによって出るくずの量が異なった事例です。家庭でも、調理くずがどの場面で出たかを確認する材料になります。

木箱に並んだ野菜を選ぶ手元

食事後にできること

食事後に食べ残しを出さないためには、食べ切れる量を用意することが基本です。食べ切りは、買い過ぎ防止や使い切りと同じく、食べられる食品を捨てないための発生抑制に含まれます。

環境省の令和元年度マニュアルに掲載された横浜市(神奈川県)の冷蔵庫10・30運動は、月2回の冷蔵庫チェックを促す取組です。冷蔵庫にある食品を確認する機会を設けることで、食事に使う食品を選ぶ前に、残っている食材を見つけることができます。

食べ切りを考える際は、冷蔵庫にある食品を先に確認し、使う分と食べる分を結び付けて考えることがポイントです。

続けるための習慣化

一度に多くのことを変えるのではなく、確認する日や場面を決めると、発生抑制を日常の流れに組み込みやすくなります。

  • 買い物前に冷蔵庫を見る
  • 保存している食品を次の食事で使う候補にする
  • 調理くずが出た場面を振り返る
  • 食べ切れる量だったかを食事後に確認する

環境省の令和元年度マニュアルに掲載された越谷市(埼玉県)のエコ・クッキング教室では、班ごとの調理くず量に約3倍の差が確認されました。家庭でも、調理くずや食べ残しが出た場面を見直すことで、次回の購入量、調理方法、食事量を考えるきっかけにできます。

よくある質問

生ごみを減らすことと食品ロス削減は同じですか?

同義ではありません。本記事では、食べられる食品を捨てない取組を食品ロス削減につながる発生抑制とし、調理くずを減らす取組も生ごみを減らす方法として扱います。

家庭で無理なく始められる対策は何ですか?

まずは買い物前に冷蔵庫を確認し、ある食材を使うことと、必要な量だけを買うことから始めます。

数値や効果は全国共通と考えてよいですか?

いいえ、横浜市と越谷市の数値・結果は、環境省の令和元年度マニュアルに掲載された各自治体事例として捉える必要があります。

まとめ

生ごみを減らす方法は、購入後の対策だけではありません。冷蔵庫確認による買い過ぎ防止、保存中の食材把握、調理くずの見直し、食べ切りを順に考えることが、食べられる食品を捨てないための発生抑制につながります。

参照資料

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